第138段   しみじみ飲む酒が、似合う季節がやってくる 


日本経済新聞の朝刊最終面に連載されている「私の履歴書」の記事がある。
それぞれの生き様が分り、その記事を読み、ファンになった人も多いと聞く。
文才もさることながら、読み手に筆者の魅力を感じることが、しばしばある。
魅力を感じた作者の方と一献出来たら、さぞ楽しいだろうと良く感じる。
紆余曲折を体験したことが、良いばかりではないだろうが、その時のくぐり抜けが、人の評価を大きく左右する。

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葬式時、亡くなった男への賛辞の言葉は、「あいつと酒を飲みたかった」だと言う。
言い得て妙である。
そんな男は、私の中にもいる。
子供心を忘れない、男気ある人。
遠方にお酒だけ飲みに出かけたくなった。
他愛もない言葉を交わし、飲むだけであるが。
秋は、徐々に深まっていく。
しみじみ飲む酒が、似合う季節を迎えている。
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第137段  白内障を患う


目が何となくかすみ、眼科医の門をくぐった。
白内障との診断。
進行を遅らす点眼をし、2年ほど経過した時に手術を決意した。
医師は、手術をする、しないは、本人が日常生活で不便を感じた時にするものですと言った。
手術の日は、本人が決める。

目の手術となると当然の事、目を閉じている訳にはいかない。
目を見開いての手術。
しかし、手術は、目がぼやけて見えない状況で、15分ほどで終わった。
翌日、目を覆っていたガーゼをはがす。「うーっ」と声が出る。
なんてはっきり見えるのだろう。

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手術を受ける平均年齢は、私の通う病院に限っては、80歳台がほとんどである。
高齢になれば、大概の人が白内障の手術を受けると聞いた。
早いか遅いだけである。
私が幼少の頃、白い目をした老人を見かけた。
子供だった私たちは、「目の白いおじいさん」と呼んでいた。
今思えば、白内障であったのだろう。
その頃は、大変な手術だったと聞く。
時代の流れを感じるばかりである。

第136段  人は、何と、寂しいものか

組織社会は、毎日、人と人とが交わる。
そこに交わりという、摩擦が生まれる。
人はこれをストレスと呼ぶ。
他者との関係を持たない日を、多くの人は考えられない。

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家でゆっくりする休日。
昼寝をし、体の疲れもいくぶんとれた頃、明日の仕事が頭をよぎる。
サラリーマンは、この繰り返しが続く。
退職を迎えた日、やっと、摩擦が終焉する。
摩擦の終焉もつかの間、辞めた途端に今まで何をしてきたかが問われる。
特技もなく、他社からの声も掛からず、家で時間をつぶすことが増える。
やることが何もない、不安な日々が続く。
人は、何と寂しいものか。

第135段 耕耘機で道路を走行する「おばさん」を見た 

耕運機を道路で運転する人を見かけなくなった。
住居地が都市化されていると言う事である。
耕運機を運転し、右折をしようとして右手を水平にあげ、坂道を上ってくる農家のおばさん。
後ろに車がついているが、ものともしない。

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過日、このおばさんと出会い、話す機会があった。
決して、変わり者とかそういう人ではない。
ただ、農村でしか見られない女性だろう。

水をはった田


農村社会が育てた女性。
骨太の農村社会は、骨太の女性を育んだ。
骨太の女性は、農村社会を真似た。
純粋な女性は、真っ先に農村社会に馴染み、染まっていった。

第134段  自然と戯れることについて

姪の子供が書いた「夏休みの思い出」の絵がメール送信された。
カブトムシ、カニ、野外バーベキューを1枚の用紙に描いている。
夏休みの楽しかった「思い出」を描いたと言う。

やまめ

親は、ディズニーランド、大型プール、高級ホテルの宿泊等、「夏休みの思い出」を子供と共に過ごした。
園児である子供が一番楽しかったことは、カブトムシを捕り、カニを捕り、野外バーベキューをしたことのようだ。

阿智川が見える家

子供は、自然と対峙し、自然の中で戯れることが一番うれしいのかもしれない。
都会に住む友達は、自然の中で子供を育てたいと言い、よく遊びに来た。
清流の川で泳ぎ、魚を手づかみで捕って遊んだ。
友達の子供は、あの「おいさん」は、すごいと言ったと聞いた。
小さな頃の遊びを再現したに過ぎない。
姪の子供は、照れ屋であり、私と口をきくことも出来なかったが、カニ捕りの最中、「隊長」と私を呼んだ。
わが子は、これ以上のことを毎年行ったが、どうなのだろうか。
プロフィール

はせ 鱗人

Author:はせ 鱗人
外人と間違われることシバシバ。
趣味は、魚釣り。幼少から父親に連れられ魚と戯れた。骨董収集、主に絵画、陶磁器
出身学校 明治大学商学部

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